ドッグトレーナーの勉強会

疾病学勉強会

犬の疾病勉強会

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2021/12/04 病気の診断/診断を助けるもの/医療(100-105)

2021/12/11 のどの病気(238-242)

2021/12/18 尿路系/臨床症状/尿路系疾患の診断(298-306)

2021/12/25 感染性疾患(142-149)

2022/1/8 耳(222-230)

2022/1/15 腸(278-285)

2022/1/22 口と歯/歯を健康に保つ(260-268)

2022/1/29 心臓循環器系(246-253)

2022/2/5 栄養のバランス/健康食の内容/犬の一生におけるエネルギー要求量(86-95)

2022/2/12 老年性医療(372-379)

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ワクチン

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ワクチネーションガイドライン

WSAVA犬と猫のワクチネーションガイドライン

狂犬病ワクチン

■ 発症後の致死率はほぼ100%の人畜共通感染症(ズーノーシス)⇒厚生労働省HP
■ ウイルスはラブドウイルス科リッサウイルス属
■ 狂犬病予防法
■ 狂犬病予防法施行規則

混合ワクチン

■ 混合ワクチンの対象となる疾病の内レプトスピラのみ人畜共通感染症(ズーノーシス)。
■ アデノウイルス(U型)とパラインフルエンザ、ボルデテラはケンネルコフの原因となる。
■ WSAVAワクチネーションガイドラインでは、コロナウイルスを非推奨。
■ 共立製薬社「デュラミューン」、京都微研社「キャナイン」は終売。

混合ワクチン
商品名対象となる疾病等
ノビバックDHPPi
5種
MSDアニマルヘルス
ジステンパー、アデノウイルス(T型:伝染性肝炎)、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ
ノビバックDHPPi+L
6種
(MSDアニマルヘルス)
ジステンパー、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ、レプトスピラ(イクテロヘモラジー)、レプトスピラ(カニコーラ)
ノビバックPUPPY DP
2種
(MSDアニマルヘルス)
ジステンパー、パルボウイルス
ノビバックLEPTO
2種
(MSDアニマルヘルス)
レプトスピラ(イクテロヘモラジー)、レプトスピラ(カニコーラ)
ユーリカン5
4種
ベーリンガーインゲルハイム
ジステンパー、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ
ユーリカン7
6種
(ベーリンガーインゲルハイム)
ジステンパー、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ、レプトスピラ(イクテロヘモラジー)、レプトスピラ(カニコーラ)
犬用ビルバゲンDA2PPi/L
6種
ビルバック
ジステンパー、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ、レプトスピラ(イクテロヘモラジー)、レプトスピラ(カニコーラ)
バンガードL4
4種
ゾエティス
レプトスピラ(イクテロヘモラジー)、レプトスピラ(カニコーラ)、レプトスピラ(グリッポチフォーサ)、レプトスピラ(ポモナ)
バンガードプラスCPV
1種
(ゾエティス)
パルボウイルス
バンガードプラス5/CV
6種
(ゾエティス)
ジステンパー、アデノウイルス(T型)、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ、コロナウイルス
バンガードプラス5/CV-L
8種
(ゾエティス)
ジステンパー、アデノウイルス(T型)、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ、コロナウイルス、レプトスピラ(イクテロヘモラジー)、レプトスピラ(カニコーラ)
バンガードプラス5/CV-L4
10種
(ゾエティス)
ジステンパー、アデノウイルス(T型)、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ、コロナウイルス、レプトスピラ(イクテロヘモラジー)、レプトスピラ(カニコーラ)、レプトスピラ(グリッポチフォーサ)、レプトスピラ(ポモナ)
バンガードプラス5
5種
(ゾエティス)
ジステンパー、アデノウイルス(T型)、アデノウイルス(U型)、パルボウイルス、パラインフルエンザ
キャニバックKC-3
3種
共立製薬
アデノウイルス(U型)、パラインフルエンザ、ボルデテラ
(⇒ケンネルコフ用ワクチン)

犬の疾病と食事/運動

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肥満/痩せすぎ

【 飼い主の責任 】

過食による肥満の責任はすべて管理者となる飼い主にある。犬が健康な場合、おやつを含めた毎日の給餌量を適量とし、LT強度での運動を与えれば、肥満になる事はない。糖尿病の初期症状でも急激に太ることがあるので、疾病も疑う。

【 レジスタンストレーニング 】

減量過程で骨格筋量が減少しないよう運動療法を取り入れる。体重だけではなく体組成分析(体脂肪率)も計測する。

【 栄養バランス 】

体内のタンパク質の分解が進まないよう、食事からタンパク質を1 g×標準体重kg/日摂取し、必須脂肪酸の確保に注意し、糖質制限を行う。減量による給餌量減においては必須ミネラルや必須ビタミンの摂取にも注意する。

【 高タンパク質 】

食欲があるにもかかわらず痩せすぎている場合、給餌量(特に摂取タンパク質量)を増やす。

【 サプリメント 】

食欲があるにもかかわらず痩せすぎている場合、栄養の吸収力を高めるための腸内改善用サプリメント(プロバイオティクス、プレバイオティクス)を活用する。

【 回数増減 】

食欲回復のためには、まずは回数を減らして空腹時間を長くとることで食欲の回復を狙う(GDVには注意する)。それでも食欲が増さない場合は、逆に回数を増やして栄養の吸収機会を増やす。ただし、回数を増やす場合でも自由採食は避ける。

【 給餌法の変更 】

食器を変える(材質、深さ、形、色、置く高さや向き、置く場所……)、食器を隠してにおいだけかがすことでじらす、飼い主が直接手から与える、コマンドやその発し方を変える。

【 食材の変更 】

ふやかす(事前に部屋ににおいを充満させる)、鶏肉、魚、野菜などのゆで汁を混ぜる、高嗜好性食品(山羊ミルク、鶏肉、肉、チーズ、ヨーグルト、オイルなど)を利用する……どうしてもダメならフードの銘柄を変える(銘柄変更は慎重にしないとクセになる)。


腎臓病

【 低タンパク質食 】

タンパク質は、アミノ酸などに分解された後尿素やクレアチンなどの老廃物となり、腎臓で濾されて尿として排泄される。タンパク質を摂り過ぎるとこの老廃物が増えて腎臓に負担を掛けるため低タンパク質食にするが、仔犬の場合は成長阻害に注意する。

【 高エネルギー食 】

一部エネルギー代謝に回るタンパク質を減らす分、高エネルギー食(高炭水化物or高脂肪食)にしないとタンパク質の分解を増進し、かえって老廃物を増やす結果となってしまう。

【 減塩食 】

塩分の過剰摂取による血圧の上昇は、血液を送り出す心臓にとっても、ナトリウムの排泄機能を受け持つ腎臓にとっても過大な負担となる。逆に減塩すると血圧が下がったり排泄機能の負担を減らすことになる。


尿路結石

【 抗生物質処方 】

細菌性膀胱炎を併発している場合は抗生物質で炎症を抑える。

【 多飲水 】

とにかく水をたくさん飲ませる。飲まない場合は塩分を利用することもあるが、血圧が上がらないよう注意が必要(腎臓や心臓に負荷がかかる)。できればヤギミルクや鶏のゆで汁など他の食材で飲水促進をした方がいい。

【 低リン低マグネシウム食 】

ストラバイト結石の場合はリンやマグネシウムを制限する。

【 低タンパク質食 】

タンパク質は、アミノ酸などに分解された後尿素やクレアチンなどの老廃物となり、腎臓で濾されて尿として排泄される。タンパク質を摂り過ぎるとこの老廃物が増えて腎臓に負担を掛けるため低タンパク質食にするが、仔犬の場合は成長阻害に注意する。

【 衝撃運動 】

尿路結石の原因には、ミネラルバランスの偏り(不足)や冬季の水の少飲、排尿機会の減少以外に、運動不足もある。尿路に衝撃を与える運動(ジャンプ運動や段差跳び下り運動など)をやらせることも治療法として大切である。


心臓病

【 減塩食 】

塩分の過剰摂取による血圧上昇は心臓に多大な負担となるので、減塩食(せめて食塩含有量の多くない食事)に切り替える。

【 運動制限 】

運動、特に水中運動は禁忌。

【 薬 】

動脈拡張薬、利尿剤を併用する。

【 ω3不飽和脂肪酸 】

ω3(DHA/EPA:魚油)で心臓性悪液質を予防できる、という研究結果も出ているが、データおよび検証不足。


肝臓病

【 高エネルギー食 】

高エネルギー食(高炭水化物)にしないと体内タンパク質の分解を増進してしまう。

【 低脂肪食 】

胆汁分泌が低下すると脂肪消化能力の低下につながるため、含有脂肪率の低いフードを与える。

【 高タンパク質食 】

肝細胞の負担を軽減するためには良質な高タンパクフードが必須。ただし、急性肝炎などでは「低タンパクフード」を選択すべき場合もある。


糖尿病

【 低カロリー食 】

T型糖尿病(インスリンそのものが不足。犬に多い)でもU型糖尿病(インスリンの働きが悪くなる。猫に多い)でも、食物繊維が多く、カロリーを抑えたフードに切り替える。食べない場合は普通食に切り替える。少量ずつ多回数与える。

【 インスリン投与 】

T型糖尿病(インスリンそのものが不足。犬に多い)の場合、インスリン投与を行う。インスリン投与の条件は必ずフードを食べさせること。

【 投与後の運動を控える 】

T型糖尿病でインスリン投与を行った後は散歩を控える。そのため、散歩は投与前に済ませて置く。

【 不妊手術 】

日本獣医生命科学大学の調べでは、糖尿病犬の内、52.5%が未避妊のメス犬、25%が未去勢のオス犬。糖尿病予防の観点から不妊手術が有効ではないかと推察される。

【 運動 】

グルコース(血糖)が骨格筋に取り込まれるようにするためには、毛細血管を発達させなければならない。毛細血管も、骨格筋で血糖をインスリン依存的に取りこむ働きのあるGLUT4(タンパク質)も、運動で増加する。運動は、高強度(高負荷)運動ではなく、LT強度運動の有酸素運動や軽めのレジスタンストレーニング、バランスや柔軟性を高める運動などを組み合わせて行う。コントロールできないほどの高血糖や尿ケトン体陽性、進行した網膜症、腎臓病を併発している犬には運動が禁忌となる。

【 ノンストレス 】

ストレスが最大の敵。ストレスのかからない暮らしを実現させる。


胃拡張捻転症候群(GDV)

【 食器の高さ 】

米国パーデュー大学の調査で、食器を高くするとGDVになりやすい、との結果が示されたが、今ではほぼ否定され、個別に観察して決めるべきとされている。

【 食事回数 】

1回の給餌量を減らし、多頻度にすることが奨励されているが、科学的なエビデンスはない。

【 多飲水 】

食後の多飲水はそのリスクを高める。

【 運動 】

食後の激しい運動はそのリスクを高める。


食物アレルギー

【 アレルゲン除去 】

食物アレルギーのアレルゲン(原因となる物質)となる主な食材は、牛肉、鶏肉、小麦、鶏卵、とうもろこし、大豆、乳製品など。アレルゲン検査で陽性になったものは原則として摂取させない方が良いが、経口免疫療法で閾値を上げる方法もある(慎重に行わないと死に至る場合もある)。

【 フードローテーション 】

長期間同じタンパク質を与えないようにする。タンパク質の品質による発症の起こりやすさが異なると言われているため、銘柄も変更するようにする。

【 タンパク質消化酵素 】

パパイン(ペプチターゼのひとつプロテアーゼ:パパイヤ)、アクチニジン(キウイ)、フィシン(イチジク)、プロメライン(パイナップル)、パンクレアチン(豚や牛の膵臓から抽出)、麹菌(100種類以上の酵素を含む)などを活用して、タンパク質の異化を促進する。

【 サプリメント 】

食欲があるにもかかわらず痩せすぎている場合、栄養の吸収力を高めるための腸内改善用サプリメント(プロバイオティクス、プレバイオティクス)を活用する。

【 ω3不飽和脂肪酸 】

アレルギー性炎症に対するω3の抗炎症効果(EPA/DHAのレゾルビン、DHAのプロテクチン)に期待。


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