細胞の壊死「ネクローシス」 |
虚血/栄養失調/脱水細胞は主に酸素や糖質でエネルギーを作り出している。糖質と酸素の供給が止まると細胞は死ぬ。特に生命の司令塔とも言える脳は虚血に弱い。 脳梗塞や心筋梗塞、心臓発作といった内部要因や、溺れたり首を絞められたりといった外部要因による血流障害が「虚血」、糖質のみならず、ビタミンやアミノ酸など必要な栄養素が不足するのが「栄養失調」、水分が不足するのが「脱水」。いずれの場合でも、細胞の健康は著しく損なわれる。 |
PAMPs(病原体関連分子パターン)ジステンパーやパルボ、破傷風などのウイルスや細菌といった外来の病原体由来の分子(PAMPs)は、まず肌バリアや粘膜といった第一次生体防御システムで跳ね返されるが、跳ね返されずに体内に侵入すると正常な細胞を壊し始める。「感染」である。 |
活性酸素や内分泌攪乱物質ストレス、タバコ、激しい運動、多量飲酒、紫外線などによる体内の活性酸素の増加、食品添加物や界面活性剤、可塑剤、農薬、医薬品などの内分泌攪乱物質が体内に侵入すると、細胞を破壊しはじめる。 |
DAMPs(ダメージ関連分子パターン)死んだ細胞などから分泌される不要な物質(DAMPs)が免疫システムで適切に処理されないと、他の正常な細胞に炎症をもたらす。 |
慢性炎症PAMPsやDAMPs、虚血などにより細胞がネクローシス死を迎えると、速やかな個体死を招くまで至らなくとも、慢性炎症という形で正常な細胞をむしばみ、長期にわたって個体を苦しめることもある。この慢性炎症をいかに予防できるか、あるいは静まらせることができるか、そこが健康長寿の要点であると考えている。 |
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